「混合→母乳」経験談
ゆきさんの場合
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〜ATLキャリアでも母乳育児をしています〜
母乳のみになった時期 : 2ヶ月頃
ミルクから母乳へ・・・のこと、書きたいと思います。
私は、出産後一ヶ月の断乳、その後完全母乳にまで回復したのです。
六月五日に、女の子を出産しました。
私がATLのキャリアーであるため、病院の方針で断乳しました。
出産と同時に、ホルモン剤を飲みおっぱいを止めたのです。
入院中、おっぱいをあげている他のお母さんたちと一緒に、哺乳瓶でミルクを上げるのは、
とてもつらかったけれど、娘に移さない為と我慢していました。
でも、退院してからのほうがもっと大変でした。
本能で乳首を捜すんですね。哺乳瓶では満足ってできないみたいで、狂ったように泣き叫んで、乳首に吸い付こうとするんです。
それに、飲んでも飲んでも満足できないので、すごく太ってしまい、保健婦さんには怒られ・・・
母親としての力不足に毎日泣いてばかりでした。
それに、一生乳首を吸ってもらうことができないと思うと、やりきれなくて・・・
娘のいらいらも日に日にひどくなる一方。
なので、もう一度ATLについて調べなおしたんです。母乳からの感染は、30%程度、発病はほとんどしないこと、
いずれワクチンができるだろうということなどなど・・・。
でも、病院関係の方の意見は、100%断乳でした。
以前知り合った助産婦さんを思い出し、尋ねたところ、
「私の周りではあげているよ、感染の確率より母乳からの免疫や親子関係のほうが大切。」と言ってもらえ、
また、そこから、実際にあげているお母さんの意見が聞けたり、「あげていいよ」、
という小児科の先生に会えたりして、あげることを決心したのです。
すでに、出産から一ヶ月近くたっていたし、薬を飲んでとめたので、手遅れとも言われました。
もし、出たとしても、母乳がまずすぎて、子供が吸ってくれないって。
でもあきらめたくないので、七月一日からやってみたのです。
幸せなことに、娘はどんどん吸い付いてくれたのです。
助産婦さんが、オケタニのマッサージを開業していたので、毎日通いながらアドバイスをもらいました。
一日中、おっぱいをあげている様な状態が、一番の回復への早道とのこと。
でも、おっぱいを吸ってもらえて本当にうれしくて、一日中あげてました。大変なんて思いませんでした。
誰もが驚くほどの回復振りで、七月の下旬には、ミルクをやめ、母乳のみになったのです。
オケタニの先生も、「奇跡だ」って、驚いてました。「今だから言うけど、無理だと思ってた。」って。
でも、何より嬉しいのは、娘がすっかり落ち着いて、穏やかに成長してくれるようになったことです。
母と子の絆もはっきり感じます。
病院の先生は、簡単に断乳といいますが、本当につらく大変なことです。
ATLについて、あまりに意見が違うことや、情報の少なさにもいきどおりを感じました。
今回のことで、私は良い経験をしたのかもしれません。
母乳が子供にとってこんなに大切なものなのだと分かったので・・・。
これから先、二人目も、三人目も母乳で育てます。
長々と書いてしまいましたけど、お役に立てたら嬉しいです。
2003/08/14に寄稿いただきました。
ATLとは...
成人T細胞白血病と呼ばれ、日本では関西地方以南に多い病気。
白血病の1種だが40代・50代になって発病することが多く、わからない部分が多い。
一時期、このATLは母乳を介して感染すると騒がれ、ATLのキャリアの母親は出産するとすぐに母乳を止められたそうです。
しかし、現在、完全に母乳をやめてもなお感染することがあること、ATLの感染は赤ちゃん時代より大人になってからのほうが
多いのではないかと考えられるなど、すべてのATLが母乳を介して感染するかどうかに疑問がもたれています。
また、赤ちゃんは生後6ヶ月くらいまではATLに対する免疫を持っているとも言われており、ATLの感染をおそれて
母乳をやめてしまうより、母乳をあげることによるメリットに、もっと目を向けられるべきだと思われます。
<婦人生活家庭シリーズ はじめての母乳育児と心配事解決集より>
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