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2010年04月27日
心と体で感じてほしい
先日、ダンナのワークショップに参加したときのこと。
中盤~後半は、色画用紙を使って、テントウムシを作ってみよう!
という内容でした。
前半に実物を見て、特徴を観察したので
それを思い出しながら
テントウムシの身体の構成や羽が左右対称の模様になっていることなどを
確認しながら作っていきます。
・・・まあ、みんな遊び感覚なので、あんまりそんなこと考えずに作っちゃってましたけどネ。
まずは、赤い画用紙に、真ん中で折ると左右対称になるようにテントウムシの前羽の形が描いてあるので、右半分(または左半分)に黒い絵の具で点を描いて半分に折って開くと、あら、テントウムシの背中の模様の出来上がり!
みんな
「えー!どんな模様やったか覚えてなーい」
と言いながら、思い思いの柄を描いています。
その中の一人、Aくん。
一旦、描いて半分に折ってみたものの・・・・
なんだか気に入らない様子。
「こんなんと違った・・・」
周りの子のと見比べて、あれ、なんか違うと思ったのかな?
単に気に入らないのかな?
「なーなー、もう一回やっていいー?」
画用紙は余分があったのでかまわないけど、他の子も「おれもー」って言わないかな?様子を伺いつつ、そっともう一枚画用紙を渡しました。
「どんなんやったか、わからんわー」
と、描くのをためらっています。
「覚えてなかったら、こんなんやったかもなーって思う模様を描いたらいいで、これは正解でこれは間違い、とか、そんなことを見るために作るんじゃないからな。」
そう言うと、「そっか」 安心したように描き始めました。そして半分に折って・・・・
「できた」
「おっ、いいやーん!こんどは納得の模様になったか?」
「うん」
そのあとは、今模様をつけた前羽、他の画用紙に別々に描かれている胴体、下羽、触角や脚を線に沿ってはさみで切って、糊で貼ってテントウムシの形にしていきます。
Aくん、はさみで切るのは苦手なようです。
それでも一生懸命切りながら
「これもって帰ったら、おかあさんに "下手や" って言われるわ・・・」
とポツリ。
「そうかー・・・。おばちゃんは いいのになってると思うで」
「こんなに一生懸命つくってるんやもん」
「ん・・・・」
そのあと、脚6本、触角2本を切る段になると、面倒くさくなって、なんかいも
「あーっ、つかれた」
と、くじけそうになっていました。なんとか切って、脚を貼り付けるのもまた
「つかれたー」
少しだけ手伝って、どうにかこうにか出来上がりました。
こだわりもちゃんとあってね、脚の位置をあとで付け直したりもしてたんですよ。
「いいじゃーん!いいのができたやーん♪」
「最後までがんばったなあ!いい!いい!」
そういうと、
Aくん、ちょっとテレながらにこっと笑ってました。
みんなで見せ合いっこして、「ぶーん」って飛ばしながら遊んで、
ワークショップが終わった後は、子供たちみんなでさっさと公園に遊びに行ってしまいました。
もちろん作ったテントウムシ持って。
Aくん、テントウムシ 家に持って帰ったかな。
お母さん、なんて言ったかな。
もしも、お母さんに「下手やな」って言われたとしても。
大切なのは出来上がり・見栄えじゃないんだよ。
自分で考えながら、周りのお友達のやってることも見ながら
自分の手で最後まで作り上げたことが素晴らしいんだ。
やったー!できたー!って、気持ちよかったでしょ?
その気持ちが大切なんだよ。
あのとき、言葉でそう伝えられなかったんだけど。
言葉で言ってもなんか説明くさくてイマイチな気がしたから。
またワークショップにおいで。
そういう体験をいっぱいしてほしいな、って思って
おっちゃん、いろいろ考えてるからね。