「混合→母乳」経験談/管理人 駄々の場合−番外編−
〜乳房マッサージ 体験記〜
出産後、ずっとマッサージは受けずに過ごして来ました。
息子が3ヶ月の頃、思い切って近所にあった母乳育児相談室に電話をしたら
「急に入院することになったので当分のあいだお休みします」と言われるなど機会に恵まれなかったからなのですが、その後もずっと
「マッサージってどんなんだろう?やってもらったらおっぱいがびゅ〜っって出たりして....きゃ〜♪」
....なにしろ好奇心の塊のような私は、一度は体験してみたいなァ...と思っていました。
息子が1歳3ヶ月になった頃、いつになくひどい乳房の腫れと痛みに耐え切れず「ならばこの機会に!」と、再度母乳育児相談室に電話してみました。
相談室は再開されていたようで、「タオル3枚持って、午後2時に来てください」とのお返事。
とうとう、乳房マッサージを体験できるようです。
とにかくこの痛みがおさまって欲しいんだけど、おっぱいがよく出るようにもなるかな?助産師さんはいろいろ話をきいてくれるかな?期待で胸はどきどきでした。
さて。
〜1回目〜
上半身裸になり、ベッド(いわゆる診察台)に仰向けに寝て、先生が乳房を触ってみて
第一声、「わ。えらいことになってるね。」
炎症を起こしていると思われるため、あえて温湿布はせずにマッサージされました。
しこりになっている部分を押さえられると痛いけれど、それ以外は痛くありません。
全然乳汁は飛びません。
先生は、ぼそっと「こんなになってから来てもね、そんなに簡単には治らないよ」とつぶやかれてました。
それでも、約1時間マッサージしていただいて終了。
3日後に予約して帰りました。
結局、その日は楽になることはなく帰宅後もじんじんしてたまらないので、市販の鎮痛剤を1錠だけ飲んで痛みをやわらげて何とかやり過ごしました。
翌日には痛みもずいぶんおさまり、しこりも少し小さくなったようでした。
〜2回目〜
何とか発熱せずに3日後の予約日を迎え、再度マッサージを受けました。
先生は、熱も出ずしこりも小さくなっていたのでびっくりされてました(鎮痛剤を飲んだことは言いませんでした)。
今回は暖かいタオルで温湿布しながらのマッサージでした。
時々、乳汁が、ぴゅぅ〜っと天井に届くかと思うくらい飛びました。よく見てみると、
診察台の真上に電灯が吊るしてあるのですが、電球にも傘にも飛沫の跡がいっぱい。
わ〜。すっごい飛んでる人がいるんだぁ。
でも私はやっぱりあまり飛びませんでした。
先生も「出ないね」としきりに言われます。でもそんなに「出ないね」といわれると悲しくなります、たとえ息子がもう1歳3ヶ月であっても。
40分程度で終了。次回は2週間後に予約しました。
〜3回目〜
2週間後、しこりも完全になくなっています。
また温湿布しながらのマッサージ。
40分程度で終了。
この日は、次回の予約はせずに帰りました。
〜感想〜
1回目のマッサージの前後で乳腺炎の状態が際立って変化した様子はありませんでした。
以前、同じように乳房がぱんぱんになったときも鎮痛剤を飲んでおさまったので、
おそらく今回もそうだったのではないかと思われます。
先生がつぶやいてらっしゃったように、乳腺炎はマッサージでは治りません(あたりまえか....)。
2回目、3回目のマッサージで、以前よりも母乳の出がよくなったかどうか。
実はよくわかりません。あまり変わらないような気がします。マッサージの最中も、あまり乳汁は飛びませんでしたしね。
これが、1年前、息子が3ヶ月の頃だったら、また感想は違っていたかもしれません。
母乳の分泌も今よりずっと多かったでしょうから、ぴゅ〜ぴゅ〜と飛ぶ母乳噴水を見ることができたかもしれません。
それを見て、私はものすごく安心したことでしょう。
この安心効果でストレスが減って、母乳分泌に効果があったかもしれません。
今となっては、全部、「かも」の話です。
また、助産師さんがマッサージをしながらいろいろ話をしてくださいましたが、
生理についてと食事についてのお話は、「母乳育児についていろいろ知ってから行ってよかった」と思える内容でした。
知らずに行っていたら悲しくなっていたかもしれません。
私の生理が産後6ヶ月で始まったことについて、
「早すぎる。おっぱいがまずくなる。出も悪くなる」と何度も何度も言われました。
授乳を続けていると生理の再開は遅い傾向にあるようですが、個人差のあることですし、
子宮の回復が早かったということで悪いことではないはずです。
私自身はこういう考えでいたので、言われても聞き流していましたが、
知らずにいわれていたらどうだったでしょう?
「こんなに早く生理が始まった私は母乳育児資格がないんじゃ...?」なんてへこんだかもしれません。
食事については、
「ごちそうばっかり食べたんでしょう!かずのことか、お餅とか!そうでしょう?」と言われました。
実は私はこれらはほとんど食べていませんでした。
反論すればよかったのかもしれませんが、確かにこういうものをたくさん食べるとよくないので、聞き流していました。
乳腺炎になる原因として、忘れられがちですが「疲労」があります。これは実際ものすごく影響があるそうです。
私がマッサージを受けたのは1月5日。正月明けすぐです。
年末年始といえば、お客さんがあったり、それぞれの親の家に挨拶に行ったりして、なかなかどうして忙しかったのです。
意識してませんでしたが疲れていたのもあったでしょう。もちろん食事も普段とは違うものを食べています。
原因は複合的なものだと思うけどなぁ....
これらの考え方は、助産師さんによって違います。厳しく言われる方や、かなりラフに考えてらっしゃる方があって、
この系列の母乳相談室はどこもそうだというわけではありません。
いずれにしろ、正しい知識があればどうということはないのですが、知らずに厳しい方にあたった場合、
気分的にマイナスになる可能性が高いことを実感しました。
マッサージそのものの効果よりも、助産師さんといろいろお話をして、リラックスしてストレスが少なくなることが最大の効果だということが、よく言われます。
マッサージを受ける際も、病院選びと同じく、相性や考え方が合わない方にあたってしまうとリラックスどころかブルーになって帰ってくるということがなきにしもあらず、ということを心得ておく必要がありますね。
国内・国外を問わず、マッサージをしなくても母乳育児をしている方は大勢いらっしゃいます。
「近くにないからマッサージも受けられないし、私はやっぱり母乳ではやっていけないんじゃないか」と思っている方があるのなら、「そんなことはないんだ!」と安心していただきたいです。
〜気になるお値段 (2003年1月の価格) 〜
初回 : 5,000円
2回目以降: 3,500円
訪問の場合: 7,000円
最後の日の先生の言葉....
「できれば、2週間に1回程度、定期的にマッサージするとつまりにくくていいんですけど....まあ、また、電話で予約してください」
ハイ。とても2週間に1回も行けません。家計が....(汗)
〜子連れで行ける?〜
相談室によって違いはあると思いますが大丈夫なはずです。
私の行った相談室は、寝返りやはいはいをしない時期の赤ちゃんなら座布団の上に寝かせておけるようになっていて、
ベッドメリーなどのおもちゃもありました。
2歳を過ぎて少しものわかりがよくなった子が、ビデオをかけてもらって見る、おもちゃで遊ぶ、などできるように準備がしてありました。
ただ、このとき息子は1歳3ヶ月。動きたい盛り、言ってもまだわからないし、「押さえてて」といわれても泣くし暴れるし、大変でした。
2回目以降は、土曜日に夫に子守してもらって通いました。
赤ちゃんと一緒に行くと、マッサージの後で実際にお乳を飲ませながら、抱き方やおっぱいのあげ方を指導してもらえる場合もあると思います。
今はインターネットや本でたくさんの情報を得ることができますが、直接指導を受けると文章ではわかりにくいことも
比較的簡単に理解することができますし、身体で覚えるのが一番ですよね。
もしも行ってみるなら、思い切って子連れで行くことを検討してみてはいかがでしょう?
実際に体験した感想を書いてみると、なんとなくマイナス面を強調することになってしまいましたが、
ゆっくり話を聞いてくれる、すばらしい助産師さんもたくさんいらっしゃいます。
そういう人にあたるかどうか、ちょっとした賭けですね。
母乳育児を希望する多くの人が、そんなことも知った上で、時にはマッサージを上手に活用して、快適なおっぱい生活に近づくことができるといいな、と思います。
おっぱい生活 トップへ /
駄々のぺ・ちゃぱい ホームへ