「混合→母乳」経験談/管理人 駄々の場合−番外編−
〜今、混合の頃を振り返ってみて〜
◇出産後のこと
出産のとき、会陰切開したにもかかわらずひどい裂傷になってしまい、その傷がとにかく痛くてつらかったのですが、
痛いから、と初日に授乳をしなかったことがとても悔やまれてなりません。
MRSA感染は、母子別室の病院で多発していますが、母子同室の病院や助産院では少ないのだそうです。
早くから母乳を飲ませることで免疫抗体を体内に取り入れることができますし、母親のそばで害の少ない雑菌をもらうことも大切なのだそうです。
後になってそのことを知って、「あの時、痛いのをがまんして授乳していれば息子はMRSAに感染することはなかったかもしれない」と思いました。そのことを考えると今さらながら何ともいえない気持ちになります。
そのほか、
授乳ができるようになって授乳の前後に体重を量っていたことを書きましたが、4日目で1回の授乳で20〜30g増えていたんなら問題なしだなぁ....と、われながらびっくり。
今なら、よく出ていたんだと思えます。
◇小児科入院中のこと
新生児だということと、感染症なのか何なのかわからないということで、個室に入ることになりましたが、息子は赤ちゃん用のコット、私は普通のベッドで別々に寝ていました。
母子同床なんて知らなかったので、それで普通だと思っていましたが、私のベッドで一緒に寝かせてもらえたら夜中の授乳も楽だったろうなぁ....とつくづく思います。
もし、母子同床を知っていて、そうしたいと申し出た場合に受け入れてもらえたかどうか、というとダメだったような気はしますが。
こんなことは二度とごめんですが、今後、万が一、また赤ちゃん連れで入院なんてことになったら、母子同床を申し出たいと思っています。
入院中は、病院の指示でオムツを替えるたびにクッキング用のはかりで重さを測って記入していました。
私は息子が泣くたびにオムツを替えていたのですが、毎回けっこうな量の尿と便が出ていたんですよね。でもこれらが母乳が足りているかどうかの
目安になるとは知らなかったのです。知っていればもう少し安心したかもしれませんね。
◇混合栄養の日々のこと
周囲の人々が、なぐさめたり、励ましたりしてくれるのはとてもうれしかったです。
みんな、なんとか私が育児を楽しめるようにと願って、いろいろな助言をしてくれましたから。
でも、いつも私は何か釈然としない思いが残るのを感じていました。それは、「母乳だけで育てたい。どうしたらいいんだろう。」と悩んでいるのに、
「母乳にこだわらなくていい」「ミルクにすればいい」という助言ばかりだったからです。実際に母乳で子供を育てた人でさえそうでした。
「それはわかってるよ!でも、なぜこのやり方でうまくいかないのか、これがダメなら他にどんな方法があるのか、それが知りたいのに」ずっとそう思っていました。
母乳育児についての本を読んだり、いろいろなサイトを見てまわるうちに、戦後ミルクが全盛になって医療従事者をはじめ、母乳育児のしかたを知っている人が少なくなったのだということを知りました。
みんな知らないから教えようがなかったんだ、ということが分かりました。母乳で子供を育てた人も「たまたまよく出たから母乳でいった」だけだったということです。
後の世代に伝えることは難しく、途切れさせることはなんて簡単なんだろうと痛感しました。そんな経験もホームページを作ってみようと思うきっかけになりました。
◇母乳だけでいけるようになったときのこと
なかなか母乳だけにすることができなかった一番の原因は「のけぞって泣かれること」だったように思います。
おっぱいはもちろんダメ、抱っこしてもダメ、歌を歌ってもダメ、スイングチェアーに寝かせて揺らしてもダメ、何をしてもダメ。
なのにミルクを飲ませるとおさまるので「やっぱり足りないから泣いていたのかな」という結論に、いつもなっていました。
寝る前にひときわ激しくなる、その大泣きがなぜぴたっと止んだのか、正直なところよくわかりません。
当時は、乳管開通操作をし始めて2〜3日経った頃から変化が見られたので「詰まりがとれてよく出るようになったんだ」と信じて疑いませんでした。
確かに多少は効果があったのだと思います。でも今は、それがすべてではなかったように思えるのです。
本当に乳管がつまっていて、マッサージしたことで母乳の出口が多くなって、ほしい時に満足するだけ「きゅっ」とまとめて飲めるようになったのかもしれません。
息子も徐々に成長していきますから、泣き泣きの時期がちょうど終わったのかもしれません。
それから、私自身が、乳管開通操作をしてみて「母乳は出ているようだ」と感じたことや、息子ののど元を母乳が通過する「ごくっ」という音が聞こえたことで「これなら大丈夫かも」と思えたことが安心につながって
リラックスして授乳できるようになったからかもしれないなぁとも思っています。
きっと、いろんな条件がうまく揃ったということなのでしょうね。
そして、いったん「大丈夫だ」と思えれば、あとは本当になんとかなるのだと思います。
赤ちゃんは、泣くことしかできないから、あらゆることを泣いて表現している。だから泣いていいんだ。泣かせちゃいけないと思う必要はないんだ。
今はそんなふうに考えています。
でも、そう考えていても、泣かれるとどうしようもなく切なく、なんとかしなくちゃと焦る気持ちでいっぱいになってしまうんだろうなとも思っています。
この先、二人目が生まれて同じような状況になった時、冷静にしていられるか?というとやっぱり焦ったり不安になったりすると思います。
そんな時には「泣いてもいいんだ」と思い直して過ごせたらいいな、と思っています。
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